鳥取県西部の民俗と石造物
サイノカミ、道祖神
米子市/淀江町
サイノカミ、道祖神
米子市/淀江町
最終更新:2024-10-6
米子市淀江町中間のサイノカミは中間公民館の前にあります。
周辺の石造物が幾つか集められていますが、対象の依り代は左の方にある双体道祖神と、あと状態の説明がつけづらい…半加工石です。
目印
中間公民館
対象
双体道祖神
半加工石
参考
塞神考 No.324
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
さいの神
「天保六年、願主邑中、世話人若連中」世話人として三人の名が刻まれている。
このほかに一基それらしい石が並べられているが、この石には表面を削ったのみで線刻は認め難い。
このほかに一基それらしい石が並べられているが、この石には表面を削ったのみで線刻は認め難い。
淀江町誌(1985)より
依り代(左から2番目)
大型の自然石。
寺院窓のような方形に近い宝珠の形をした彫込み。
中に各々鉢巻きの双体神立像が浮彫りされています。
向かって右の男神は笏を、左の女神は扇を所持。
あとやや猫背です。
類型:猫背タイプ
左右に文字が彫ってあり町史によると、
天保六年 願主邑中 世話人若連中
とあるそうですが私の見たところ、
天保六年 未九月建之
です。
泥で隠れている足下に秘密が隠れているのかもしれません。
依り代(左端)
前面の一部が平らに削り取ってあるだけで、それ以上の意匠は認められません。
さて…。
A.未完成
B.何かを削り取った
いったいどういった経緯で、このような状態なんでしょうね?
余談 上の堂について
ちなみにこれらの石造物群の横に立っているお堂は上の堂と言います。
※中間観音堂とは扁額がかかっていますがいちおう町史より
その昔下の堂、庚申堂など3箇所にあった中間のお堂をギュギュっと合祀したものです。
それぞれのお堂に納められていた薬師、阿弥陀、地蔵などが集められているのですが、なんといっても庚申額と木造青面金剛が見たい!
7月8日に開帳されるそうです。
ーおしまいー
表記ゆれ
サイノカミ、サイノ神、サイの神、才の神、才ノ神、塞神、塞の神、塞ノ神、幸神、幸の神、幸ノ神、妻神、妻の神、妻ノ神