福尾公民館の双体道祖神
西伯郡大山町のサイノカミ
大山町福尾のサイノカミさんは公民館の前庭にあります。
依り代は双体道祖神が3基。
以前は土に埋められるなど厳重な盗難対策が施されていましたが現在はやや緩和され、像の姿を拝観するに苦労することはありません。
しかし緩和されたとはいえそれぞれ現代なら重機、ひと昔前なら櫓でも組まなければ宙に浮かすことすら出来ないであろうサイズですので、昔の争奪戦が如何に激しかったかがわかろうというものです。
双体道祖神×3基
塞神考302
依り代について(奥)
大型の自然石。
駒形の彫り込みに浮き彫り線刻の双体神座像。
向かって右の男神は烏帽子を被っており所持品は不明。
左の女神は右向きに何かを捧げ持つ姿勢。
他所の依り代では宝珠のように見えましたがもっと平べったいですね…
何だろう、ティッシュの箱ぐらいのスライムのような形状をしています。
右の方に削り取った跡があり「〇〇〇〇村中」。
左には「明治十九年戌十二月」と書いてあります。
類型:横向きタイプ
依り代について(中央)
大型の自然石。
円形の浅い彫り込み。
中には浮き彫り線刻の注連縄と双体神立像があります。
向かって右の男神は鼻高の猿田彦命で、剣を腰に差し、鎌槍を肩にかけています。
という事は左の女神は天鈿女命で、大幣と神楽鈴を所持しています。
右に「福尾村」。
左には削り取った跡があります。
類型:猿田彦タイプ
依り代について(手前)
超大型の自然石。
巨大な河石をパカッと半分に割ったような形で、断面に円形の彫り込み。
中には浮彫りの双体神立像があります。
向かって右の男神が斜め左向き。
左の女神は正面を向いています。
それぞれ所持品は不明です。
左の方に「福尾社」の文字が認められます。