河上~こまりこ山石造群
日野郡日南町の牛馬供養関連石造物
日南町河上。
国道から駄渡橋をつかって日野川を渡ったところすぐに「こまりこ山」という名前も見た目も可愛らしい小山があります。
木造仏の祠や五輪さん、三界万霊塔、六地蔵、荒神など種々様々な信仰対象があるなかで、牛馬供養を目的とした石造物もありますのでご紹介します。
馬頭観音
三面八臂。
宝冠に描かれた動物は判別できません。
像の下に馬頭観音と書いてあります。
左側面にも色々書いてありますが、読めませんでした。
馬頭観音
単面二臂。
馬の宝冠。
地蔵と見分けがつきにくいタイプですが、顔はやや怒っています。
像の向かって右に大正八年六月吉日。
左に大嶋徳造の文字が認められます。
(推定)馬頭観音
単面二臂。
おそらく馬の宝冠。
摩耗の度合いが大きく文字をはじめ、細かい特徴などは見えませんがおそらく羽衣があったのではないでしょうか。
何故かというと法道寺の馬頭観音と類型の石仏ではないかと思うからです。
うっすら似てません?
不明
何の像も残っておらず限りなく自然石であるように見えます。
が、三方を馬頭観音に囲まれていてこの並びで馬頭観音じゃなかったらそりゃないだろう…
という事で(推定)馬頭観音としておこうかと。
こまりこ山石造群について
頂上には五輪塔もある。
以前には、木造仏が祀られた祠があり、周辺住民あげて供養もされていたという。
山全体が信仰の対象であったろうか。
日野上まちづくり協議会
立て看板より
この地で結婚式があると、式の日に六地蔵のうちの二尊をその家に持って行って祝い、一週間ほどすると新婚の二人が元の場所にお地蔵さんを返したという。
また、「だいこしさん」といって、旧の12月23日に六地蔵などに団子を塗って、男の子は「いいお嫁さんがもらえますように」、女の子は「いいお婿さんと一緒になりますように」と願ったという。
安永7年と刻字された石碑がある。