唐王の双体道祖神
西伯郡大山町のサイノカミ
大山町唐王のサイノカミさんは三叉路にあります。
依り代は双体道祖神が1基。
あと有名な唐王神社がありますので、そちらも参拝しない手はありません。
なし
双体道祖神×1基
塞神考(295)
依り代について
大型。
円形の彫り込みに浮彫り線刻の双体神立像。
向かって右の男神はおそらく鼻高の猿田彦命で杖をついています。
左の女神は宝珠を所持。
像の左に「唐王村中」と書いてあります。
行事などについて
たまたま前区長さんとお話しする機会を得ましたのでいろいろお聞きしてみました。
サイノカミ
令和6年末現在やっておられます。
祭日は12月15日ですが行事自体は前日14日の夕方から。
なるべく早い時間にお参りしなければならない(婚期が遅くならないように)という故事にちなんでいます。
今でも行事を行っている集落において当日の早朝5時ぐらいからお参りをする所もあるなかで、こちらはかなり現実的かつマイルドな方針だと感じました。
平日であろうがなかろうが、日付けが替わる深夜を狙って子供を連れだし団子を供える、というサイノカミ行事が過熱していた時代のスパルタンな方針だと現代では続けにくいでしょうしね。
ただお団子を供えるご家庭が少なくなり、お賽銭が多くなってきたのはちょっと寂しいとおっしゃっていました。
ちなみに唐王のサイノカミ行事は一時途絶えていたのを、現在鬼籍に入っておられる元校長先生が復活なさったのだとも教えてくださいました。
虫送り
さすがは唐王!
虫除けにご神徳のある唐王御前(須勢理毘売命)をお祀りする地区だけあってか、虫送りの行事も健在です。
「全然本格的じゃないよ」
などとおっしゃっていましたが、内容はというと、火を焚いて子供を先頭に集落を練り歩くガチンコのやつでした。
祭日は7月25日です。